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原田マハさんトークイベント@ポーラ美術館。

開館15周年記念展「ピカソとシャガール 愛と平和の賛歌」が開催中のポーラ美術館。『暗幕のゲルニカ』著者・原田マハさんによる《ゲルニカ(タピスリ)》前でのスペシャルトーク・イベント「今こそ《ゲルニカ》の話をしよう。」に行ってきました。

ピカソとの出会いはマハさんが10歳のとき。大原美術館でピカソの《鳥籠》に衝撃を受け、「これなら私の絵だって美術館に飾られるはず!」とライバル視するようになったのは有名なエピソード。再会は20歳の誕生日、京都市美術館でのピカソ展。「絵、上手いじゃん」と思った(!)と同時に、その深いメッセージ性に打たれ、ピカソはライバルから同志へ。ピカソ愛なら負けない!と熱く語るマハさん。「マハ」というのもピカソの愛人(の一人)マリー・テレザの娘マカ(スペイン語読みだとマハ)から取ったのだそう。

スペイン内戦中の1937年に起きた史上初の都市無差別空爆、ゲルニカ爆撃。祖国の惨劇にショックを受けたピカソが、絵筆を持った阿修羅と化しアーティストとしての叫びを込めた作品、それが《ゲルニカ》です。

第二次世界大戦勃発後もピカソはドイツ軍占領下のパリに居座り続けることで戦争に抵抗。反戦のシンボル《ゲルニカ》は地方へと"疎開"、そしてアメリカへと"亡命"(ユダヤ人であるがゆえアメリカに亡命したシャガールと重なる、とマハさん)することでナチスの手を逃れます。その後も「スペインに真の自由が戻るまで、この絵は戻すな」というピカソの要望によりNY近代美術館(MoMA)で保管され、民主化が実現したスペインに返還されたのはピカソの死後11年経った1981年のことでした。

歴史に翻弄され、数奇な運命を辿った《ゲルニカ》には、世界に3点だけほぼ同サイズのタペストリーが存在します。そのひとつが飾られているのが、NY国連本部の会見場。
しかし2013年の多国籍軍によるイラク侵攻前夜、米国務長官が記者会見をした際、背後に見えるはずのタペストリーには暗幕がかけられていたのです――。

同年6月、当時ライターだったマハさんは、取材先バーゼルの美術館でこのタペストリーと出会うことに。その横には暗幕の前で演説をする米国務長官の写真と、「誰が何のために暗幕をかけたかはわからない。だったら私がその暗幕を引きはがすまでだ」というメッセージが。
それを見て、なんてカッコいいんだ!この人を小説を書く!と強く思ったのだそう。(そのメッセージを書いた人こそ生前のピカソの友人で伝説のコレクター、エルンスト・バイエラー氏――『楽園のカンヴァス』のバイラーのモデルとなった方です。)

隠そうとした結果むしろその強力なメッセージを世に知らしめることになった《ゲルニカ》。
アートで世界を変えることはできない。でも「変えよう」というきっかけにはなる。時代を超える"アートの力"を目の当たりにしたマハさんは、事件を風化させてはならない、このことを物語に描こうと決意します。
『暗幕のゲルニカ』の、想像を超えるラストシーン。
あのラストは初めから頭の中にあった。最後の一行を書くためにこの10年を費やした。そしてゲルニカ空爆から80年という節目にタペストリーの前でこうして話した今日という日を、私は一生忘れない――マハさんの言葉に、この場に立ち会えたことに、胸が熱くなりました。

こどもの頃からアートに魅せられアートに呼び寄せられてきた、美術業界の表も裏も知り尽くしたマハさんをして「日本が誇る美術館の筆頭」と言わしめるポーラ美術館。コレクションについてはもちろん、企画展の素晴らしさ――独自のテーマ性や学芸員の優れたまなざしに、いつも唸らされるそう。

今回も15周年の記念展で「ピカソとシャガール」という微妙な関係の巨匠ふたりをぶつけてくる変化球に、ポーラ美術館の男気を感じた!と絶賛されていました。
本展の副題は"イマジナリー・ダイアローグ"。史実を徹底的に調べ上げたうえで、そこに"想像される対話"を物語として紡いでいくマハさんの小説とも重なります。
「展覧会は一期一会」。
《ゲルニカ(タピスリ)》の展示はいよいよ5月11日まで(5月13日~は《ミノタウロマキア》の展示となります)。GW中は小・中学生は入館料無料でイベントも盛りだくさん。皆さんもぜひ新緑の輝く箱根へ!
 
 
『ピカソとシャガール 愛と平和の賛歌』~ ポーラ美術館開館15周年記念展。↓
http://dailytechnews.info/articles/-/3118
 
【 展覧会情報 】
ポーラ美術館開館15周年記念展
「ピカソとシャガール 愛と平和の讃歌」
PICASSO AND CHAGALL IMAGINARY DIALOGUES
会期:2017年3月18日(土)〜 9月24日(日)
※会期中無休、ただし展示替のため、5月12日(金)は一部閉室。6月21日(水)は企画展示室は休室。
会場:ポーラ美術館 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
ポーラ美術館HP ↓
 
 
        
 
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中林直美
FROM中林直美 渋谷の映画館でもぎりをしつつミニシアターブームに傾倒した学生時代。大学卒業後は大手映画会社で約10年勤務。映画と旅が好き。 https://www..com/naomi_nm_/
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