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『アスファルト』――灰色の日常に、ほのかに光るもの。

くすんだ日常にぽっとあかりが灯るような瞬間。灰色の日々にうっすらと生まれる淡い色彩。
人生の復路がなんだか愛おしく思える、素敵な大人の映画に出合いました。

フランス郊外。世間から忘れ去られたような、さびれた団地が舞台。
周りから孤立した生活を送る車椅子の男性と、やつれた夜勤の看護師。過去の栄光にすがる落ちぶれた女優と、母親はいつも不在の鍵っ子の高校生。息子が服役中のアルジェリア系移民女性と、団地の屋上に不時着(!)したアメリカ人宇宙飛行士。3組の孤独な男女による3つのエピソードが同時並行で進んでいきます。

生きてきた世界に全く共通点のなさそうな、まるで出会いそうにないふたり(×3組)。そんなぎこちない他人同士の不協和音が、ふいにハモったり、ときにやわらかな音色を奏でるようになっていく光景に、クスクス笑って、気づけばホロリ。
生きていれば当たり前だけど、みんなそれぞれに過去があって、複雑な思いや孤独を抱えて生きている。この映画の登場人物はみんな明らかに何かに躓いてうずくまっているのだけれど、それが何なのかはいっさい描かれません。でもお互いのことをよく知らない他人だからこそ触れられる部分、築くことができる関係って、きっとある。

キャストも魅力的で、特に女性陣の表情にはグッときました。乾いた日々に内なる情熱を閉じ込めてしまった看護師。人生の輝いていた時期(おそらく彼女にとっては子育てをしていた頃)を過ぎ、あふれる母性を持て余しながら静かな余生を送る移民女性。そしてうらぶれた女優を演じるのはフランスの大女優、イザベル・ユペール(御年63歳!)。どんなに悪態をついてもヤケ酒で吐いちゃっても、全く損なわれることのない品と可憐さ。。こんなふうに年齢を重ねたいものです。(相手役の高校生を演じるジュール・ベンシェトリがものすごい美少年で、ユペールに負けてないのも見どころ!)

取り残されたような毎日をぼんやりと過ごしていた人が、再び自分の人生を歩き始める姿に、じんわりと心があたたまります。
人生の折り返し地点を過ぎたからこそ胸に響く、Dailytechnews世代には特にオススメしたい大好きな映画です。

中林直美
FROM中林直美 渋谷の映画館でもぎりをしつつミニシアターブームに傾倒した学生時代。大学卒業後は大手映画会社で約10年勤務。映画と旅が好き。 https://www..com/naomi_nm_/
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